本書では,教師を目指す皆さんや若手教員の皆さんが,学校現場で対応しなければならないことを,実践的に学べるように,演習課題を設けてあります。演習の仕方は,集団討論やロールプレイング,思考ツールを使ったものなどさまざまです。多面的・多角的に捉え,より良い対応の仕方を考えられるようになっています。
This book, adapted from the author’s Ph.D. dissertation Investigating the Transformative Power of a Collaborative and Reflective Teacher Development Program: The Case in High School English Education in Japan, explores a unique teacher development programme designed to foster collaboration and reflection among high school English teachers in Japan. Through this programme, collaboration and reflection are shown to catalyse meaningful shifts in teachers’ beliefs and practices, ultimately contributing to more engaging and effective learning environments. (Excerpt from the book’s "Abstract")
本書は、著者の博士論文「教師の変容を促す協働的でリフレクティブな教員研修プログラムに関する研究:日本の高等学校英語科における事例」に基づいて構成されています。高校英語教員を対象とした本研修プログラムは、教師同士の協働と省察を通して、教育観や実践に大きな変化をもたらすことを目指したものです。本書では、こうした実践を通して、教師の信念と指導方法がどのようにな変容し、生徒の学習環境がいかに改善されるかを明らかにしています。(本書「要旨」より抜粋)
本書は、新潟県上越市をはじめ新潟県・長野県の県境付近に位置する市町村群を「信越県境エリア」と名付け、このエリアならではの特徴的な地域資源に関する情報を取りまとめるとともに、地域学習等の教育分野における活用の提案や実践例の紹介を行うものであり、いわば「教育レシピ集」ともいえるものです。
地域学習を進める学生や教員はもとより、地域づくりに関心のある方々、信越県境エリアのことを知りたい方々に、地域に関する豊かな学びや持続可能な地域づくりへのアプローチを提案いたします。
「こんな時,どのように対応や指導をすればいいのかな?」
学校現場では,日々の教育活動の中で,迷ったり考えさせられたりすることが多くあります。本書は,集団討論や思考ツール等を使い対話的に学べるように構成されています。大学の授業や校内研修等で,本書を活用した演習で,教師としての見方や考え方を広げてみませんか?
中日教師教育学術研究集会(China-Japan Teacher Education Conference)は、日中両国の教育現場に活かすことのできる教師教育システムの構築について具体的な改革案を提案し、教師教育の質的向上をめざすことを目的として、2004年に鳴門教育大学と北京師範大学により創設された。以来、上越教育大学と兵庫教育大学の参画と支援を得ておよそ2年ごとに開催され、長年にわたり教師教育に関する実りある議論が展開されてきた。新型コロナウイルスの流行により、対面での授業が大幅に制限される一方、ICTを活用した授業が大きく進展・拡充するなど、ポスト・コロナの時代に向けて、教育現場は大きな変革の時期を迎えている。こうした中で本書が、日中双方の教育改革に関する議論に一石を投じ、さらなる議論を呼び起こす一助となることを期待したい。
(本書「巻頭言」より抜粋) 「人間力」とは、ある意味で哲学的な概念でもあり、曖昧性に富む極めて規定が難しい言葉である。
本書は、本学が、「人間力」を表題とし教員養成系の大学としてそれを正面から考察したものである。
前書『「人間力」を考える―上越教育大学からの提言5―』では、執筆者がそれぞれの専門的立場から、専門領域を通してみた「人間力」を自由に捉えることに主眼を置いた。そこでは、各教科や各活動における「人間力」の概念や内容が専門的かつ基礎的に語られている。本書ではその成果を踏まえ、さらに臨床的な場面を想定しつつ、どのようなアプローチやいかなる手立てを講ずることが「人間力」を育てることにつながるのかを具体的に考察している。本学教員による執筆分野は多岐にわたるが、現代的な教育課題の一つとしてそれぞれの立場から教員養成の一翼を担う取り組みを目指した。内容をご覧いただき、忌憚のないご意見をいただければ幸いである。
新型コロナウイルス感染症は、われわれの暮らしや人間関係のみならず、学校教育のありようにも大きな変化をもたらした。 本書は、教員養成系総合拠点大学の強みを活かし、本学教員の様々な専門領域から、ポストコロナ時代の教育を多角的に考察したものである。 ・・・・教育現場はコロナ対応で多忙化に拍車がかかり、家庭の変化、環境の変化による児童生徒の体調の変化、孤独や生きづらさに対し、十分寄りそえなくなっている。 上越教育大学では、ここ数年、「21世紀を生き抜くための能力+α」を備えた教員を育成するため、「基礎力」「思考力」「実践力」「人間力」「教育実践力」「学び続ける力」を育てる方策を考え、教育現場で学生がその力を発揮し、児童生徒に同じ汎用的能力を養わせることのできる理論と実践にかかる出版物を順次刊行してきた。本書の『ポストコロナと教育』は、不透明な未来社会を生き抜く資質能力を育てる意味で、これまでの本学の提言を引き継ぐものだが、いっそう緊急性の高いものとして本学出版会が企画した。 (本書「まえがき」より)
情報社会は「先行き不透明な時代」と言われる。新型コロナウィルスによる世界の状況はまさしくその言葉を具体的に私たちにつ きつけた。新たな展開をみせる情報社会を子供たちはどのように生きていけばいいのだろう。そして、教育はどの ような力を子供たちに付けてやればいいのだろう。そのために教師はどのような資質・能力を磨いていけばいいのだろう。「想定外の想定」「その状況下の最善の努力」「率先行動」を子供たちも教師も身に付けなければならない。急速に進化していくこの社会を「情報社会の現状」、「情報社会の未来」、「情報社会の子供たち」、 「情報社会の教師」という視点で考えてみようと思う。(本書「はじめに」より)
本書は,国立大学法人上越教育大学で実施している「教育実習」に関する授業などに使用するために作成した「テキスト」です。 したがって、他の教員養成大学などで実施されている「教育実習」とは、システムの面で異なる場合があります。 しかし、教育実習をはじめとして、ボランティアなどで学生が学校現場に行くことが多い中、どのような点に配慮して学校を訪問するか、どのような視点で観察や参加するかなどのポイントは非常に重要です。こうした学校現場での教育実習などに対する配慮事項は、教育実習のシステムが違うからといって変わることはありません。 本書は、教育実習に初めて取り組む学生が、また、教育実習に対する不安を抱えている学生が、少しでも不安を解消し、意欲的に教育実習に取り組むことができるように配慮して作成したものです。
AI(人工知能)時代に必要な「人間力」とは何か。
不透明な未来社会を生き抜く、生の源泉となる「人間力」とは何か。
本書は、教員養成大学の教員が「人間力」とは何かについて考えたものである。
われわれの念頭に強くあったのは、AI(人工知能)時代の到来である。AI時代を生きる次世代の人間に必要な能力は、AIを使いこなし、ビッグ・データを分析・活用する能力であると言われる。しかしSociety5.0の社会が、人間の暮らしにどのような影響を与えるかは不透明である。AIが得意とする領域が増えていく時代に、人間にしか成しえないものは何
かを考える必要がある。これまでも、教育の実践場面においては、容易に可視化できないものの、教員の「人間力」と表現しうる極めて重要な能力が深くかかわってきた。AI時代を含む、解のない不透明な未来社会を生きる児童生徒の将来を担う骨太の教員を養成するには教員の「人間力」育成は欠かせない。
本書は日本のカリキュラム改善と学校改善のために、特に今後ますます重要になるカリキュラムマネジメントを行う際に、カリキュラムの全過程をコントロールし、改善の意思決定に情報を提供するCIPPモデルという方法論を提案しました。
本学の,この10年間の記録及び今後の大学改革を中心に作成して,上越教育大学創立40周年記念式典にご出席頂いた方々に配付しました。
「こんな時,どのように対応や指導をすればいいのかな?」
学校現場では,日々の教育活動の中で,迷ったり考えさせられたりすることが多くあります。本書は,集団討論や思考ツール等を使い対話的に学べるように構成されています。大学の授業や校内研修等で,本書を活用した演習で,教師としての見方や考え方を広げてみませんか?
『「思考力」が育つ教員養成:上越教育大学からの提言3』(平成30年1月)の刊行に引き続き、このたび4冊目の『「実践力」が育つ教員養成:上越教育大学からの提言4』を刊行する。4冊目の各論考の構成も、3冊目の各論考の構成と同じく、最初に「実践力」育成の目標をそれぞれ新学習指導要領や『上越教育大学スタンダード』(平成21年3月)等との関わりにおいて位置づけ、次に各教科・各教職科目等で育成してきた内容と「実践力」の関係にふれ、実践の流れを説明した後、本学で作成した「実践力」育成のための手順と評価規準をもとに行った教育実践の成果について記している。
児童生徒の「実践力」を育てるための指導方略を教員となる学生に修得させようとする本実践もまた、教員としての専門性の高度化を図り、教員養成機能を高めるための一方策として実施したものである。
本書は、児童生徒の「思考力」を育成するため、本学ではどのような授業を行い、指導方略をを将来、教職に就く学生に身につけさせようとしているのか、その教育実践の姿を本学教員が個別に紹介し、実践レポートの形でまとめたものである。
本学は、教員としての専門性の高度化が求められる今日、我が国の教員養成の中心的な役割を果たすべく、教員養成機能を着実に高め、我が国の学校教育全体の質の向上をリードしていきたいと考えている。児童生徒の「思考力」を育てるための指導方略を教員となる学生に修得させようとする本実践もまた、教員としての専門性の高度化を図り、教員養成機能を高めるための一方策として実施したものである。
本書は、「21世紀を生き抜くための能力」のうちの「実践力」を育成する方法について考察したものであり、各教科や教職科目等の学習を通して「実践力」を育成するための方法や意義、構成要素等について検討し、具体的な育成手順、評価規準を考えた。平成29年6月に刊行した『「思考力」を育てる-上越教育大学からの提言1-』(上越教育大学出版会)の続編にあたるが、前書の準備段階から「思考力」は「実践力」につながらないと意味をなさないと考えていた。人間や社会のあるべき姿との関連なしには、21世紀を生き抜くことはできないからである。
「実践力」の育成が一定の方法によって成就されることが理解されるなら、教育現場において本書は有意義なものとなってこよう。本書が今日の教育課題を解決する端緒となれば幸いである。
上越教育大学では、第3期中期目標において、基礎力・思考力・実践力で構成される「21世紀を生き抜くための能力(汎用的能力)」を備え、児童生徒に対しその能力を育成することのできる教員を養成することとしている。また、教員として、豊かな教養、使命感、人間愛等の資質能力をも備えた教員を養成するための教育課程の開発・導入を推進することとしている。
「21世紀を生き抜くための能力」に関して、その意義や構成要素等について検討し、「21世紀を生き抜くための能力」の育成に、各教科等がいかに資することができるか、特に中核となる「思考力」の捉え方について検討した。本書は、その内容を取りまとめたものである。各教科等における「21世紀を生き抜くための能力」、特に思考力の捉え方は、これからの教員養成における教育課程がいかにあるべきかの根幹となるものである。
本書は,国立大学法人上越教育大学で実施している「教育実習」に関する授業などに使用するために作成した「テキスト」です。 従って、他の教員養成大学などで実施されている「教育実習」とは、システムの面で異なる場合があります。 しかし、教育実習をはじめとし、ボランティアなどで学生が学校現場に行くことが多い中、どんな点に配慮して学校を訪問するか、観察や参加をするかなどのポイントは非常に重要です。こうした学校現場での教育実習などに対する配慮事項は、教育実習のシステムが違うからといって変わることはありません。 本書は、教育実習に初めて取り組む学生が、また、教育実習に対する不安を抱えている学生が、少しでも不安を解消し、意欲的に教育実習に取り組むことができるように配慮して作成したものです。
大学生になると一人暮らしやアルバイトなどで生活範囲が拡大し、直面する健康課題も大きく変化します。その大学時代を健康に過ごすためには、これまでに学んだ知識を刷新し、自律した生活を送る実践力を醸成することが必要となります。本書では、大学生として身に付けてもらいたい健康に関する知識を健康・安全・食を中心に項目ごとにまとめました。一般教養としての健康教育に関連する授業を開講している大学は限られていますので、本書を自己学習の教材として活用してもらえると幸いです。
生きていくうえで、私たちを支えている様々な関係性。本書では亡くなった大切な人とのつながりに注目し、フィールドワークを通して生者と死者を結ぶネットワークの構造と具体的な様相を明らかにした。新潟の山間や海辺に住む高齢者たちの個人史や語りの中で、死者との関係がリアリティとして映し出される。又、西洋文化と比較しながら日本的な死生観を探り、死で終わらないつながりと生き方についての考察を纏めた一冊。
児童生徒間の「いじめ」事件、教師による「体罰」事件、学級崩壊等の状況下で亡くなり公務認定を求める訴訟、児童虐待事件やネットをめぐる主要判決をとりあげ、事件の概要、裁判所の判断を整理し、解説を加えている。人権侵害行為の確認、学校側が下した判断の是非、被害の予見可能性、人権侵害行為への対応の在り方、合理性や正当性を有する対応の条件を確認することができる。本書は、著者が『季刊教育法』に掲載した「教育管理職のための法常識講座」(第151号2006年~第181号2014年)の書籍化であり、上越教育大学出版会より刊行された。
上越教育大学出版会では、本学教職員並びに関係者の皆様からの原稿を募集しています。
〒943-8512
新潟県上越市山屋敷町1番地
上越教育大学附属図書館内
TEL:025-521-3603
FAX:025-521-3609
E-mail:press@juen.ac.jp